初めての進出先がベトナムであった場合に散見されるのは、ベトナムは日本と同様と認識され、日本式で経営しているケースである。機動力が売りの中堅・中小企業の中には、勢いで準備を進め、初回の訪越から3カ月後には、法人設立申請したという例もあるが、事前調査不足により運営上の様々なリスクを負っていることも少なくない。
日本との相違点を認識し、ベトナムの法令や事業環境に沿った経営を推進しないと運営中に当局からペナルティーを受ける可能性がある。従い、進出意思決定前後の初期段階からベトナム事情について念入りに調査しておく必要がある。
本書は、ベトナム駐在経験をもとに日系企業の進出支援から撤退までのアドバイザリー等に従事した経験を活かし、現地事業で陥りがちな落とし穴を踏まえ、ベトナムに進出する際の主なタスクと検討事項等を一般的なビジネスマンが理解できるように平易に解説しています。
本書の主なコンテンツ
第1部
進出検討前に知らなければいけないこと
第1章 進出の意思決定前にやらなければいけないこと
第2章
進出の意思決定後にやらなければいけないこと
第3章 投資ライセンス取得後にやらなければいけないこと
第2部
子会社の運営で知らなければいけないこと
第4章 会社の機関について知らなければいけないこと
第5章
国内販売について知らなければいけないこと
第6章 海外送金について知らなければいけないこと
第7章
資金調達について知らなければいけないこと
第8章 法人の会計・税務関係について知らなければいけないこと
第9章
日本駐在員・出張者の個人所得税等について知らなければいけないこと
第10章 不動産規制について知らなければいけないこと
第11章
撤退について知らなければいけないこと