よくあるご質問
フィリピン進出
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フィリピンにおける外資規制を教えてください。
国内市場向けとして外資100%の投資を行うには、原則として払込資本金額20万米ドル以上が必要となります。また、外国資本の参入が禁止されている事業や外国資本が一定割合以下に制限されている事業も多く、フィリピン進出にあたって外資規制を十分に調査しておくことが重要となります。
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フィリピン進出にはどのような形態がありますか?
一般的に以下の3つの形態があります:1. 現地法人、2. 支店、3. 駐在員事務所。進出形態によって認められる活動、必要となる資金、責任の所在が異なりますので、フィリピン進出の目的や資金状況によって進出形態を判断する必要があります。
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フィリピンに法人を設立をする際の主な留意点は何ですか?
一般的な留意点としては外資規制、資本金、国籍・居住要件が挙げられます。外資規制については業種によっては資本比率に制限のある業種があるので注意が必要です。また、外資企業を設立する場合、業界によっても異なりますが一般的には最低資本金としてUSD200,000が必要となります。現地法人で配置が必須である財務役や秘書役には居住要件・国籍要件が定められており、フィリピン居住者またはフィリピン国籍者でなけれればなりません。
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法人設立後に実施しなければいけないことを教えてください。
経理、人事、総務、それぞれの部門で対応が必須となる事項があり、前広な準備が推奨されます。具体的には、記帳、月次決算、税金の申告・納付、給与計算、年末調整、確定申告、年次監査、登記簿謄本の更新、株主総会・取締役会の実施等が挙げられ、対応に遅れや不備がある場合は罰金の対象となりますので、確実に対応する必要があります。
会計・税務
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フィリピンの会計基準について教えてください。
フィリピンの会計基準は、基本的にはIFRSと同等となります。ただし、フィリピンのローカル企業の中にはフィリピンの会計基準とは異なる実務慣行を取り入れている企業も少なくないため、監査済の決算書であっても決算数値の妥当性に関しては、デューデリジェンスなど外部の専門機関に調査を依頼されることをお勧めいたします。
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年次監査は必須でしょうか?
証券取引委員会(SEC)で総資産もしくは総負債が60万ペソ以上の会社は法定監査を要求されており、税法上も年間売上高が300万ペソを超える会社は年次法人税申告書に監査済み財務諸表を添付することが求められます。そのため、ほぼすべての会社が法定監査の対象となり、支店・駐在員事務所も対象となります。
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年次監査の期限について教えてください。
決算後120日以内に監査報告を証券取引所へ、決算後4カ月目の15日以内に監査済財務諸表を税務局へ提出しなければなりません。
労務・法務
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日本人が就労ビザを取得することは難しいですか?
就労ビザを取得すること自体は可能ですが、書式や手続が頻繁に変わったり、各クライアントによって担当当局が変わるなど非常に実務は複雑となっているため、専門機関にご依頼されることをお勧めいたします。
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就労ビザの準備はいつから始めればよいでしょうか?
書類の準備を開始するのは渡航前、ビザの申請をするのは渡航後が一般的です。日本の役所で発行される書類が必要となるため、それらの書類はフィリピンへ移住される前にご準備いただくのがスムーズです。ビザ申請後、フィリピンでは観光ビザの複数回の延長が認められますので、ビザを取得するまでは観光ビザによって滞在することが一般的です。
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就労ビザを取得する際に必要な書類について教えてください。
ご本人に準備をいただくものとフィリピンの総務担当者にご準備いただくものに分かれますが、ご本人に準備いただくものとしてはパスポートや顔写真が挙げられれ、戸籍謄本は手配に時間を要するため余裕をもってご準備ください。戸籍謄本は結婚している場合のみ必要となる書類となりますが、役所等で取得後、英訳・アポスティーユを実施しなければなりません。
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就労ビザを取得するために必要な期間を教えてださい。
一般的には、必要書類の手配を含め4カ月から半年をご想定ください。特に初めてビザを取得する場合、納税者番号を取得することから開始しなければならず、その後もPWP (Provisional Working Permit)やAEP (Alien Employment Permit)の手続きがあり、最終的に就労ビザを確実・迅速に取得するためには適切な対応が必要となります。
M&A
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M&Aのメリットデメリットを教えてください。
M&Aは既にできあがっている事業を引き継ぐことができるのでスピードを重視される場合には適しています。一方で、フィリピン企業は二重帳簿や個人資産との混同といった様々なリスクを抱えている企業も多いため、M&Aの意思決定にあたっては、しっかりとデューデリジェンスを実施して対象会社の状況を見極めることが重要です。
人事・総務
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フィリピンにおける人材確保の状況について教えてください。
フィリピン人は多くの方が英語を話すことができるので、フィリピンにいながらリモートで欧米企業に雇用されるケースも少なくありません。そのため、相対的に高い賃金を支払う欧米企業に比べると日本の企業が人材を確保するケースが難しいケースも発生します。弊社ではどのような人材を確保すべきかという点も含めてアドバイスさせて頂きながら、面接サポートも実施して人材確保をお手伝いさせて頂きます。
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フィリピン人スタッフの採用をお願いできますか?
はい、可能です。一般的な人材会社様同様、弊社ではフィリピン人スタッフのご紹介をしております。成果報酬型となりますで、勤務を開始されるまでは費用は発生いたしません。弊社は募集ポジションに応じて社内の会計・人事・法務の担当者がスクリーニングを実施しますので、特に管理部門の人材のご紹介には強みを持っています。
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就業規則を作成することは必須でしょうか?
フィリピンでは必須ではありません。ただし就業規則は雇用契約書と同様、会社・従業員間の権利義務を規程する基本的な書類の1つのなりますので、初期の段階では一般的なもの導入し、会社の拡大に併せて適宜加筆・修正する運用を推奨いたします。